そうだったのです。

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「ざま―みろ、ボケが」 「ヒィ―ハッハ~~ッ! 全くだぜコノヤろーアノヤロー」 「ぬわっ! なっ、今投げた……」 「ヒッハッハー。何故かって~それはー」  リズムをまたもや取り出す。 「ジイチャンはヨォー、ジイチャンはヨー。 あっ、天才テンサイ天才テンサイ天才魔法使い、イエーイ」 「おりゃぁぁぁぁぁぁぁああ」  再び窓の外へと投げる隆志。 「ヒィーハッハァァ~~~ッ」 「ちっ、駄目か……」  投げたはずのソレは、隆志の部屋のベッドの上に立っていた。 「サスガ俺の孫ダヨー、キミガヨー」 「何なんだよお前は!!」  隆志はその場で立ち上がり、ソレを指さす。  そのブリキの玩具を……。 《そうだったのです。 ごく普通の家庭のごく普通の高校生隆志の御祖父ちゃんは、ブリキの玩具だったのです。  御祖父ちゃんはブリキの玩具、始まり始まりー》 「ッてな感じでヨロシクベイベー」 「分かるかぁぁぁあああああ~!!」
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