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「小学生~ィエィ、隣のクラスのアミちゃんのー、笛ナメナメーナメナメナー♪ 告白振られて生姜クセイ♪」
「なっ!? テメー何で知ってんだ!!」
「中学生、水着の――」
「バカやめろ!!」
慌ててブリキのおもちゃを押さえつける隆志。
「ヒーハッハッハ!」
「分かったからやめろ!! ソレで祖父ちゃんが何でそんな格好でここにいんだよ。
元々ソレは親父のものだろ」
隆志は祖父ちゃんと名乗るブリキのおもちゃを指す。
実をいうと目の前のソレは、隆志が小さいころに父のものとして貰ったもので、今日たまたま売れる物は無いかと探している時に出てきたのだ。
「ヒ―ファァァア!
よく聞いたヨ、ジイチャンはヨ、嬉しいウレシイ嬉しいヨ」
「お前なめてんのか?」
「よく聞きくのだ、隆志!」
ソレはカシャっと、直立に立つ。
先程の空気とは一転、肌に指すような空気が流れ出し、隆志は唾を飲む。
中学の時の高校受験の時や、バイクに乗っている際にシロバイを目撃した時の様な緊迫感が流れたのだ。
「これは……」
「これは?」
「これはオランダ」
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