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「……ってあれ?」
何も体に変化が無い上に、光が収まりだす。
何が起こるのかと身構えていた隆志だったが、どうも様子がおかしい……。
隆志はうっすらと目を開く。
「こっ……これは……」
「テータイムの時間だぜベイベー」
「何やってんじゃボケがぁぁ~~!?」
どこからともなく現れた、白く綺麗な茶器には湯気が燈り、甘い芳醇な香気が部屋一面に広がる。
「ヒィ~ヒャッヒャッヒャ~~~ッ! 紅茶はハッサム俺ハンサム、いぇい」
「んなこときいてねぇッ、何で優雅に紅茶なんか飲んでんだよ! だいいち……その体でどうやって飲むんだっつうの」
「ヒィヒャッハ~~~! コイツは一本とられたぜー! ズズズ……」
「って飲めるんかい!?」
「ヒャッハー! お遊びはここまでだぜッ」
茶器はいつの間にか消え、あたり一面の空気が重くなる。
再び集まる光は渦を巻き、闇を生む。
そしてーー。
「ゼッ……」
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