劇の始まり

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劇の始まり

 世界には、たくさんの物語がある。読んでいてスリルがあったり、感動して泣ける話だったり。物語は、とても楽しい。でも、なんで楽しいのか。その疑問について書いてある物語はあるだろうか。 なぜ、楽しいかなんてのは人それぞれで考えたり言うことは、野暮だ。 あえて自分が思うことをいうのであれば、僕にはある確実な理由がある。それは、非常に単純な答え。自分は物語によって日々、生まれ変われるからだ。  今日も、退屈な現実が始まる。退屈ならばこの世界に用などない。溺れよう。楽しくて滑稽で、悲しくて感動なんか物語の世界に。物語は、僕を楽しませてくれる。退屈を考える暇さえ与えてくれない。僕を殺し、生まれ変わらせてくれる。 行こう。僕の愛する虚構の世界に。僕を変えてくれる世界に。
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