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「……こいつが、一目惚れって奴なんだなあ……」
「 え゛。」
「えぇっ?!」
長年見て来た毅からは、予想も出来なかった単語と態度。
壮介は絶句して固まり、和史は笑み崩れた。
「そっかー!おめでとうガンガン!お赤飯炊かなきゃ!……あ。」
急に、祝福一色だった態度が一変した。
「……ちょっと、待って……?それってもしかして、壮介とガンガンが千都ちゃんを巡って三角関係になるってこと……?!」
「そうなのか?!」
「なるか!!」
衝撃と驚愕の表情を浮かべる二人に、壮介は吐き捨てた。
「俺はもうそういうのは懲り懲りだって、お前らが一番良く分かってる筈だろうが!」
「……分かってるよ。分かってるから、なるべく二人が顔を合わせないで済む様にしてるんでしょ」
和史は溜め息を吐いて、壮介が握り締めていた打ち合わせの資料を指差した。
「個人的には、だからって女性全部を拒否しなくても良いと思うけど」
「余計なお世話だ。……そんな事より」
壮介は和史から視線を外して、毅の方に向き直った。
「……岩。もう一度あいつに会うつもりなら、その前にお前に言っておく事がある」
「え?」
「お前さっき、俺が常滑焼の欠片を持っていたのを見たな?」
壮介は、毅を睨め付けた。
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