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あかりさんは私のことを見ると「何でこの子と一緒にいるの!?」と淳平さんに詰め寄った。
そして私が手に持っていたブランドのショッパーを見て「結婚するの?」と聞いた後泣き崩れて、その姿を私はもう見ていられなかった。
吐きそうになって、その場から離れる。
「美蘭、大丈夫か?」と淳平さんが背中をさすってくれたけど、少し落ち着いて「帰ります」と言った。
拾ってもらったタクシーに乗り込むと、「あかりと美蘭も知り合いなんだよな?ごめんちょっと行ってくる」
そう言って淳平さんは戻っていった。
再会してから今日まで上手くいきすぎていた。
避けていた問題がふとした時に襲いかかる。
“行かないで”
そう言えていれば彼は今私と一緒にタクシーに乗っていたのだろうか。
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