1069人が本棚に入れています
本棚に追加
/137ページ
「さて」
頭が痛い。後回しにしていたツケが今回ってきた。
悩みしは修羅の道。うっかりすると争いを呼ぶ。やめろよ。
薄々知っていた。3人とも受け入れたのだ。こういう事は、夜に行為に及ぶ時にも出たように、問題になるのだ。
「料理、洗濯、掃除…いつもどこでするべきか…」
え?って思っただろ?これ、冗談じゃないんだぜ。
先ず、掃除は良い。定期的にするものだから、特に問題が無い。なんで俺にやらせるのか、について、俺がやりたいと希望したからだ。
だって、ヒモじゃん。
だめだよ。働かないと。
あと洗濯。これも、必要無い。そもそも汚れないようにしてあるからだ。でも、俺が洗濯したりものを着てもらうなんて嬉しいだろ?これは秘密だけど。
俺が頑なに洗濯すると言ったらフォルレ達は汚れがつかない魔法を解いた。どうしてこうなった。
でも俺以外に恋人が出来たらそれを感知出来る。匂いにかなり敏感だからな。俺が出来ることの範囲は3人が思ってるよりも広い。
まあ俺以外に恋人を作る訳ないのは俺が1番わかってる。が、そういうことでもないのだ。気分の話だよ。気分。まあ洗濯も数日毎にやれば良いし特に困らない。
そして最後、料理。これが一番の難関だ。
何しろ毎日だ。食べる必要も無いが俺は一応恋人だ。そもそも俺自身も食べる必要があるし、毎日3人のうちの誰の場所にいるかも決まっているので料理は必須だが、何しろ3人分必要なのだ。
妖精王も暇ではない。3人ともバラけていないとその場所でしか出来ない仕事も多い故に困る。だから、俺の居場所も毎日変わるのだ。
3箇所全部回って料理するわけにも行かない。
毎日食べさせてやりたいと思わないか?
……っていうのも一応理由にはあるけど本音を零すと最初は3日毎に料理を作ってやる事にしていたんだが三者三様の反応が可哀想過ぎたのと喧嘩が増えたので面倒でやめておくことにした。
争いは普通にやめて欲しいしそれを言っても俺の知らない所でもそういうのが元々多いのはしってる。さらにそれが増えるだけなのは目に見えている。俺は考える狼なのだ。
魔狼だけど。
三者三様の反応。
先ず、スアムは待ち遠しくて仕事が手につかなくなった。定期的に「うわぁぁぁあっ!」と叫ぶ姿は見ているこちらが沈んだ気分になってくる。
フォルレは2人との差を見せ付けるべく、そして仕事で気を紛らわす兼、沢山終わらせれば早く会えるような気がすると言う理由で仕事のスピードがアップした。残念ながら妖精王の仕事に終わりは大体ないので気分の問題だ。
過労死されたら困ると思った。
アクルアは死んだ魚の目をして情緒不安定な感じになった。仕事を物凄いスピードでやり始めたと思ったら突然テンションが死んで放心状態になっている。
そして最大の理由。夜抱かれる時に死ぬ。
待ち遠しい要素がもうひとつ増えたのだ。求められ過ぎて死ぬ。
そして俺は強く言われると拒否できなくなってしまう。だから今は何だかんだ毎日抱かれているし料理とかの方針もまだおなじままだが、変える必要がある。
「で、どう思う?3人とも」
「「「毎日俺の所にいればいいと思う」」」
「息ぴったりだな仲良くしろよ」
うう、道が長すぎる。
最初のコメントを投稿しよう!