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「なんで泣いてたの?」 僕が落ち着いたのを確認して、男の人は顔をのぞかせた。それから僕は母から聞いたあの日の話をそのまま話した。その間男の人は「うんうん」と相づちを打ちながら真剣に話を聞いてくれた。その人の「うんうん」という相づちが気持ちよくて正直ずっと聞いていたいと思った。男の人は僕のことを覚えていて僕が生きているのを見て安心していたらしい。もっと早く教えてほしかった。僕はお礼がしたいと思い、ご飯に誘った。 再開した時から思ってはいたけど、その人は世でいうイケメンと言うやつだろう。駅前を集合場所にしたのがまずかったな。周りの女の子たちがガン見するなり指で指すなり騒いでいるのが気になって仕方ない。「何が食べたいですか?」連絡先も交換していなくて何も決めていなかった。普通だったらおすすめの所とかに行くんだろうけど僕はインドア派で滅多に外に出ないのでそういった店などは知らない。男の人は少し悩んでから「バイキング行きたい」そう言った。
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