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プロローグ
壊れかけたものはなぜ美しいのだろうか。
新しいものは何の面白みもないし、朽ちてしまったものは恐ろしい。
壊れゆくものだけが人を魅了する。
その場所は青い静寂で満たされていた。
見覚えのある窓枠から差し込む日の光は、舞い散る埃を輝かせ記憶の中の風景を蘇らせる。
ここはかつて私を含めた何十人もの少女たちが暮らしていた学園だった。
当時、私たちはとても密やかに暮らしていたと思う。それでも静まり返った目の前の様子を見て、少女たちのささやきはいつだって風のように自然とこの場所を満たしていたのだと気づく。
あの頃の私は常に3人の少女たちと過ごしていた。
名前ももう忘れた彼女たち。
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