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「セーヤ、上見てよ、すごいよ!」
トワに言われて天井を見て、
「うわあ……!」
思わず感動の声が出た。
ふきぬけになった、はるか高い天井には、いくつものガラスのシャンデリア。明かりはついていないけど、雪の結晶みたいに、きらきら光を反射させている。
そして階段を上がった先には、背の高いステンドグラスの窓があって、そこから外の光が入ってきていた。
ステンドグラスは、大きなしだれ桜の模様だった。
「すごい……光が虹色だ」
トワが感動したように声をもらす。
七色の光は、オレたちにもふりそそいでいた。
階段は、ステンドグラスの窓がある壁にぶつかると、今度は左右ふたつに小さい階段になってわかれて、それぞれ二階につながってるみたいだった。
「とりあえず、上ってみるか?」
「そうだね」
一階にも四方八方に、部屋や廊下がごろごろあったけど、なんとなくクロは、この階段を上っていった気がする。
まあ、ただの勘なんだけど、立ち止まってもいられない。
二人で、階段を小走りに駆け上がっていった。
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