一章 ここはユーレイ屋敷!?

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 見ると、逃げこんだ部屋の中心には、細長い木のテーブルが置いてあった。  真っ白で清潔そうなテーブルクロスがかけられている。その上に、ピカピカの銀食器がずらりとならんでいた。  カタ、カタカタカタカタ……! 「え。なんの音?」  隣でトワが顔を引きつらせる。その正体が、銀食器が震えている音だと、気づいたとき。  ふわり、と宙に浮かぶ、スプーン、フォーク、ナイフ……  それらが矢みたいに飛んで、きた────! 「ぎゃあああああああっ」  あわてて避けるオレたち。後ろのドアに、グサグサグサッ、とフォークやナイフが突き刺さる。  あ、あぶねえ! 「トワ逃げろぉお!」 「言われなくたって逃げるってば!」  バァン!と、隣部屋に続くドアを二人で蹴り飛ばした。  けど、そこでも、羽ペンやハサミやコンパスやペーパーナイフなんかが飛んできて、オレたちは悲鳴をあげながら逃走した。  部屋を脱出して、次の部屋に入って、廊下に逃走して、また刀に追いかれられて階段で三階までダッシュして……なーんてことをくり返してるうちに。 「ねえ、ここドコっ、ていうか出口どこっ!?」  オレたち、完全に迷子になりました。
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