エピローグ

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エピローグ

 オレたちは今日も、洋館へ続く階段を上っていく。  夏は緑であふれていた森が、今は黄金色に輝いていた。  赤やオレンジ、黄色に色づいた葉っぱが、ひらひらと舞っている。  どんぐりも落ち葉の絨毯にたくさん転がっていて、高級なチョコレートみたいにつややかだった。 「わー、もうすっかり紅葉したね!」  アイアンワークの階段を駆け上がっていたトワは、足を止めて紅葉に見とれた。  そんなトワは、黒のとんがり帽子に、黒のマントというかっこうをしている。つまりは、魔法使いの衣装だ。クロをだっこしているから、よけいに魔法使いっぽい。  まあ、かくいうオレも、おんなじ衣装を着ているわけだけど。  そう。今日はこれから、つくも神ホテルでハロウィン・パーティーなのだ!  主催者はもちろん、ホテルの主人レグルス・ボールドウィン。 「にしても、あの兄ちゃん。今日、オレとトワに大事な話があるって言ってたけど、なんなんだろーな?」 「さあ? でもとりあえず、パーティー楽しみだねっ」 「シャルルもたのしみ~!」  トワの帽子の中から、白いもこもこが出てきた。 「シャルル……おまえ、いないと思ったら、そんなとこに隠れてたのか」 「かくれてた~」  きゃっきゃっとはしゃぐシャルル。  この間、トワはシャルルをつれて、隣町に住むアンリおじいちゃんの家に遊びにいったそうだ。アンリとシャルルは、やっと再会できたんだ。 「おじいちゃん、すごいんだよ! シャルルが動いても驚かないで、むしろ感動して子どもみたいに、はしゃいじゃってさ」  楽しそうに説明するトワに、オレは苦笑いした。  さっすが、トワのじいちゃん……感覚が常人とは違うというか、なんというか。  そうこうしているうちに、オレたちはホテルに着いた。 「おじゃましまーす!」  二人声をそろえて、玄関を開けると……  パン、パパパパパン! 「うわあっ」
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