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レグルスはそんなオレたちを安心させるように、にっこり笑う。
「大丈夫! わたしが先生になって、ちゃんと君たちが魔法の力を正しく使えるよう、教えてあげるから」
「兄ちゃん……!」
「ほ、ほんとに……?」
「ああ! そして、君たちは今日からわたしの弟子だ。よって、わたしの言うことは全部きいてもらう!」
笑顔で宣言する兄ちゃんに、オレたちはズルッとずっこけた。
「な、なんでだよ! てか、まさか、そっちが本当の目的なんじゃ!?」
「では、さっそく、ひとつめの命令」
「聞けよ、オレの話!」
レグルスは人指し指を立てて、オレたちに言った。
「世のつくも神たちを救う仕事を、手伝ってほしい」
「へ? どういうこと?」
「つまり。チェリーを助けたみたいに、世の中の困っているつくも神を救う仕事を手伝ってほしい、ということなのだよ」
いつのまにかそばに来ていた一二三ちゃんが、説明してくれた。
「大丈夫でござる。永遠どのと聖也どのなら、できるでござる!」
竹兄、ミイラ姿で言われても、全然説得力ないよ……
「もちろん、わたくしたちもお手伝いしますわぁ」
笑顔がまぶしいよ、セレナーデさん。ていうか、オレたち抜きで、どんどん話が進んでいく。
「シャルルも手伝う~!」
「ミャオン!」
ああ、シャルルにクロ、おまえたちもか!
「セーヤ、これはどうやら、断れないみたいだよ?」
まいった、というように、へらりと笑うトワ。
「それに考えてもみなよ、ボクたち、本物の魔法使いの弟子になれるってことだよ!? これってすごいことだよ!」
「なんでおまえは、そう、楽観的なんだよ……」
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