血潮

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今日もいつもと変わらない毎日を過ごしている。家にこもり、ゲーム実況を観たり、ネット掲示板を徘徊していると日が沈む。 この暮らしを10年ほど繰り返していると、稀に強烈な虚無感に襲われる時がある。 しかし、今日は違う。午後から10年ぶりに、都内の百貨店ヘ行くのだ。自分で服を修復するためたちバサミと裁縫セットを買わないといけない。 ちなみになぜ引きこもりになったかというと昔から被害妄想が激しく、人が嫌いだからである。 私は、引きこもりだと周囲の人からバレないように白いTシャツと青のジーンズを履き百貨店へ向った。自宅から徒歩20分程で百貨店へと到着した。 私は、なるべく早くこの混雑した場所から逃げたいため裁縫セットとたちばさみを探しレジへと向かう。今日は、日曜日なので家たくさんの客がレジへに並んでいる。レジの待ち時間は、1番の苦痛かも知れない。行列の中、雑談をしている親子やカップルが私の陰口を言って嘲笑ってるようにみえてしまうのだ。 苦痛に耐えきれず、ストレスで心の中の何かがきれるような音がした後、とんでもない出来事が起こった。 突然前に並んでいたたくさんのひとがいなくなったのだ。さらに、商品を無料で買うことが出来たのだ。 10年も経つとレジのシステムが大幅に変わったのだろうか?しかし、無料で買えることも知らなかった。ネット掲示板にもレジのシステムが変わったなどスレ立ち上がってなかったけど…。 ずいぶんと良い世の中になったなと感じつつ、赤に染ったTシャツとたちばさみを持ちひとり自宅へと歩いていった。 家に帰りすぐ昼寝を1時間し、掲示板をみると連続殺人事件というスレがあがっていた。内容をみてるとどうやら先程行った百貨店でレジに並んでた人々が次々と刺されたらしい。自分が家に着いた後に起こった事件なのだろうか? 不審に思いつつシャワーを浴びようとした時、私は驚きを隠せなかった。白いTシャツが血で真っ赤に染まっていたのだ。
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