青春あんびばれんと

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「クッキーも!?」 「えっ!?」 「そう言えば…… なんか壮太 雰囲気 違くない? 大人っぽくなったっていうか……」 「えっ! マジで!?」 「なんか うん…… カッコよくなったっていうか……」 「えっ! えっ!?」  思いもよらない言葉に俺は照れ隠しに、そばにあった道祖神さんをイジリまくっていた。  「なんか、うん…… 意識しちゃうかも……」 (意識しちゃうかもって! マズいな、ヤバいな、おい、壮太どうする?)  それを聞いた俺は動揺してしまい道祖神さんを無意識にペシペシ叩いてしまっていた。 意識しちゃうかもって聞いて 無意識に。 「壮太! も~う、何やってんの~? バチが当たるわよ! も~う」  やさしく叱る美里に思わず、心地良い母性を感じてしまう俺。 (美里ママ…… ごめんなさい……) 「あっ、悪ぃ 悪ぃ!」 「そうだ! なぁ 美里」 「うん? なに?」 「今晩 花火大会があるんだけど、一緒に行かないか?」 「えっ? 行く行く! どこ? でも今日 花火大会なんてあったっけ?」 「超有名な花火大会あんじゃん。 場所は…… えっと…… 確か…… 俺ん家(ち)!」 「アハハ! 夏休みの最後の日は毎年 一緒にやってたよね! 超有名かは知らないけど、あの花火大会が一番好き!」
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