第四話 最後の仕事

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 身を屈め、ナイフを目前で煌めかせながら駆ける。 「――ちょこまかとぉっ!」  統二は苛立ちつつ、巨大な氷の大剣を作り大きく薙ぎ払った。急停止しナイフで受け止めた風刃はのけぞり、その衝撃で後ろへ押し戻される。  狙い通り、距離が開いたことを確認した統二は、大刀を鞘に納めた。  そして足幅を広げ、腰を屈め居合の構えをとる。  目を閉じゆっくりと白い息を吐く。  そして、勢い良く目を見開くと同時――  右手を柄から離し、まるでなにかを投げるかのように目の前へ手をかざした。そのとき振り撒かれたのは、凝縮された『殺気』。  そして再度、黒龍大刀の柄を握り―― 「――切り裂き散らせ『氷結(ひょうけつ)流星斬(りゅうせいざん)』っ!」  神速の居合切りを放った。  その一閃の残像より無数の氷結の飛礫(つぶて)が生成される。それは、まるで花開くように広がり、弾け飛ぶ。そして、無数の凶弾となって流星の如く風刃へ襲い掛かった。
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