No.1 エプロン

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 しかしすでにスマホを手に戻ってきている。  とにかく手を洗わないと。 「はい」  なぜか良平君が私の耳元にスマホをあててくれた。 「手、汚れているでしょ」 「すぐに洗うから」  その時、 『誰と一緒にいるんだよ』  スマホから悠一の声が聞こえてきた。  嘘! 通話ボタンを押してあったの!?  しかし良平君はニコニコしたままスマホを持ってくれている。  たまに天使の顔した悪魔って、きっと良平君のことじゃないかと思う。  仕方なくそのまま話をする。 「悠一、あのね」 『俺以外の男を連れ込んでいるのか?』 「違っ……」 「僕だよ」  良平君!?  いや、でも男を連れ込んでいるわけじゃないと分かったよね。
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