No.1 エプロン

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『何で良平がそこにいるんだよ』 「僕がお腹すいたから」 『答えになってねぇ』 「ん? お姉さんの手料理が食べたかったから」  良平君、そういうことじゃないから~!! 「悠一聞いて」 『随分と近くから声がするじゃないか』 「それは」 「それはね、僕がお姉さんを後ろから抱きしめているからだよ」  な、何てことをバラしているの~!? 「これからふたりでオムライスを食べるんだ。兄貴も来る?」 『……』  手が汚れているのも構わず良平君からスマホを取り返した。 「悠一!」  しかしすでに時遅し。通話は切られていた。  私はその場に座り込んでしまう。すると良平君も隣で膝を抱えて座った。
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