No.1 エプロン

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「怒っている?」  そりゃ怒っているよ。どうするのよ。  ただでさえ喧嘩中なのに……  もう、今にも泣いてしまいそうだ。 「ごめんね。僕、ちょっと意地悪してやりたかったんだ」 「何で」 「だってまた兄貴がお姉さんを泣かせたんでしょ?」  何だ、バレていたんだ。 「僕だったらお姉さんを絶対に泣かせたりしない。大事にするよ」 「馬鹿。何を言っているのよ」 「本気なんだ」  良平君に突然抱きしめられた。 「何をして」 「僕じゃダメ?」  何を言っているの?  私は悠一と付き合っていて、良平君は悠一の弟で…… 「ずっとお姉さんのことが好きだったんだ」  気が付くと良平君の顔が近づいていた。
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