「鏡よ 鏡」

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「鏡よ 鏡」

昔々、ある国に、雪のように白い肌を持つ、美しい王女がいました。 王女の母親は、早くに病死したため、国王は新たな王妃を迎えました。 王妃は、自分より美しい女性がいることが、許せません。 しびれを切らした王妃はある日、狩人に王女暗殺を命じました。 しかし・・・ 「どういうことよ!なぜ彼女が生きているの!」 「どうやら、狩人は、彼女を殺せなかったそうですね。」 鏡は、静かに答えました。 それは真実を話す、魔法の鏡でした。 鏡に映る、小人に保護され、楽しく暮らす彼女の姿を見た王妃は、怒り狂いました。 「今すぐ消しなさい!!」 鏡は、彼女の投影をやめました。 「クソッ!あいつさえいなくなれば・・・!!」 「女王様、一つよろしいでしょうか?」 「何よ!!」 「女王様は・・・恋をしておられますね?」 「はぁっ!?誰によ!」 「彼女にですよ。」
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