8人が本棚に入れています
本棚に追加
「鏡よ鏡。私のわがままは、どうしたら治るの?」
「きっと、寂しいのですね。よろしいですよ。お話して、スッキリしましょう。」
「鏡よ鏡。私はいつも妹と比べられるの。」
「妹様も良いところがたくさんあります。しかし私は、あなたにも良いところがたくさんあることを、知っていますよ。」
「鏡よ鏡・・・母が亡くなったわ。」
「涙を我慢してこられたのですね。思いっきり、泣いて下さい。」
「鏡よ鏡。今度、隣の国に嫁ぐことになったわ。・・・一緒に、来てくれる?」
「喜んで、ご一緒いたします。」
「鏡よ鏡」
フード付きのコートを被った王妃は、リンゴをバスケットに入れて、尋ねました。
「この世で一番美しいのは誰?」
「それは、あなたでございます。女王様。」
「宜しい。」
王妃は微笑むと、部屋を後にしました。
最初のコメントを投稿しよう!