この物語はフィクションです。

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 実際、日本人は政治に関心がない。そのうえマスコミはニュースの正確性よりも、いかにショッキングで過激な内容を報道するかに魂を燃やしている。  結果、この国では真面目に政治や経済の勉強をしてきた人間よりもスポーツ選手や芸能人などニュースが盛り上がる有名人が選挙で当選するのが当たり前になっていた。  仮にA男が票を入れなくても、約50万人の酔狂物が票を入れて当選していたのだ。大衆に大人気のタピオカが当選するのは既定路線だったと言えよう。 「ちなみに、B子はタピオカに入れなかったんだよね? 誰にした?」 「え、行ってないけど?」 「――は?」  コーヒーを飲もうとした手が思わず止まり、C子は凍りついた。 「だって、忙しいし面倒くさいし。旦那が代表で投票したからいいでしょ」 「…………」 「それでさー、うちの子の話なんだけど――」  やっぱりB子は嫌いだ。改めてC子はそう感じた。  あと、真剣に海外居住を検討した方が良いかもしれないと思った。
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