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凛からまさかのプロポーズ。
乙女が夢見るシチュエーションの欠片すらなく、両家両親の前で堂々と。
頼に返事と促され、指輪から凛に視線を戻すと普通に照れた。
「 あ、の… 凛、私…… 」
優しい微笑みの凛。
これまでの人生いつも凛が隣にいた。
ただ、今と変わらず続いていくだけ。
生意気にプロポーズだなんてね。
どこまでも、凛は私だけを見て求めてくれる。
可愛い年下の幼馴染。
「 凛、幸せにしな… いっ… 」
「 やった!羽奈が俺の奥さんだー!」
返事が最後の語尾まで言えないまま凛が飛びつきはしゃぎ喜んでいる。
さらに後ろでは両親が互いに喜んでいる。
頼は頼で写真を撮りまくり。
「 幸せにしなさないよ、って言いたかったなぁ 」
「 するする、するに決まってんじゃん!いつもの幸せに上乗せしてやるからさ!やった、羽奈が俺の羽奈になったー 」
そんなに嬉しい?
しかも上乗せな幸せって何?
「 羽奈、俺嬉しい!」
「 うん、私もだけど… あの指輪を… ねぇ指輪… ちょっと?」
凛は指輪を手にしたまま私の両親に抱きつき喜び分かち合っている。
もはや溜息……
私の指輪~ ちょうだいよ~
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