あなたを嫌いにさせてくれ

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檀上から見ると、制服こそ同じだけれど、顔立ちも髪質も肌のキメさえ違う、美しいかわいらしいお嬢さん達の顔が並んでいる。 そこの皆様がお召しになられている制服と、アタクシの制服はこう見えて全く同素材ですのよオホホ特待生ですから制服代も免除して頂きましたの、なんてことを頭の隅に思い浮かべながら、用意された原稿を読む。 さすが良いとこの娘さん集団だけあって、誰も私に蔑んだ目線を送ってきたり、うたた寝やお喋りやスマホいじりなんてのは絶対にやってない。 あるのは、行儀よく整えられた微笑と、背骨の代わりに鉄骨でも入っているのでは? と思うような真っ直ぐなピンとした姿勢だ。 あー、ウツクシイデスネ、トトノッテマスネ。 読み上げるべき残りの文章と比例して、私の心は乾いていく。 最後の挨拶と名前の読み上げが終わって、私は頭を下げた。 パーフェクト。これでいい。 整列されたかのような拍手が、私の下げられた頭に降り注いだ。
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