住民税減税のお知らせ

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翌朝は朝からからっと晴れた青空で。 これ以上ない洗濯日和に枕カバーから敷き布団のシーツやら全部剥ぎ取って洗濯機にかけた。 南東向きのベランダには太陽の光が燦々と降り注ぎ、春の暖かさを感じながら大量の洗濯物を次から次へとハンガーに通し、物干し竿にかけていく。数時間後には陽の匂いを含んだ乾いた衣類を取り込むことになるだろうことを想像するだけで心も軽くなる。 対して心に重く、影を落としているのは昨夜の住民税減税措置の件だ。 なぜ『パートナーを嫌いな理由』を書かねばならないのか。お役所が何をやろうとしているのか、全く理解出来ない。まして『厳選なる審査の上、対象者については住民税を減税』という記載があるということは、対象外となった場合は減税されず、夫婦喧嘩の火種だけを残すことになる。 「……あ! だから、か……」 昨夜の夫の言動に納得する。あえてこの話を私にすることで、万が一、私の目に触れることになったとしても、それは減税の為で、本意ではない--そう伝えたかったのではないか。 だとするなら。こちらも減税の為と割り切るしかない。 割り切って……書く? 『夫を嫌いな理由』を? 「う~ん……」 私は『夫を嫌いな理由』を探し始めた。
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