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会社をやめるさらに1週間前の同じように静かで暖かな土曜日の昼下がり。
僕が作ったカレー、彼女よりもこれだけは上手に作れる、を食べ終わった彼女は、開け放した窓から入り込んでくる風に心地よさそうに目を細めた。そしてゆっくりと頬杖をついて僕を見上げて言った。
「ロンドンに行けることが決まったんだ」
ごめんね、そう言ってこれ以上ないくらいふわりと笑った彼女を前に、僕はただ黙って今と同じように空を眺めていた。
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