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カルロは帰っていったがクリスティーナはまだ顔を赤くしていたところ母・アリシアに言われ、姿勢を整えた。
(…いけないいけない。今日は私の誕生日だった。カルロ様の件で忘れそうになってしまったわ)
そう今日はクリスティーナの誕生日で16歳になる。
クリスティーナは誕生日の次の日から魔法学校であるリュミエル魔法学園に通う事になっていた。
「誕生日おめでとう、クリスティーナ」
「クリスティーナ、誕生日おめでとう。今日から貴女も立派な女性ね」
「有難う御座います。お父様、お母様」
父と母にお祝いされれば素直にお礼を述べた。
そして、自室に戻り学園に入る準備をしてる時に突如、眩暈に襲われ、何かの記憶が脳裏に流れ込んでくる。
(心:…な、なにこれ。私の前世の記憶?それに見た事がある風景…。この風景は…この世界?私、ゲームのキャラに…悪役令嬢であるクリスティーナに転生していたって事⁉)
クリスティーナはベッドに倒れると枕を抱えて考え込んだ。
(…カルロ様は攻略キャラの一人で“神鳥”の称号を持つ公爵令息…。そのカルロ様に一目惚れされてしまいましたわ。この先、ヒロインである未央奈に攻略されてしまうかもしれない…。覚悟しなくてはなりませんね)
クリスティーナは前世の記憶である香山蓮菜が転生した悪役令嬢。
だけど、悪役とは思えないほど礼儀作法に特化していた。ストロベリーブロンドの髪を風でふわふわと靡かせながらウトウトと眠りに付いた。
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