召集を免れるために新婚美人妻を売ったクソ夫

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翌日、夫は 血相を変えて役場に行った 兵事係にかけあって なんとかしてもらおうと思ったからです 当時は召集令状をもらっても拒否はできないが個人の事情を訴えることでしばしば 延期とかあったからです 僕は兵役免除という事で農業に従事して軍隊さんにお米を提供してまいりました 僕が抜けたら妻一人では収穫ができなくなります 窓口の兵事担当に食いついたら帳簿を出してきた そしてこう言った あなたは 防火訓練 と 軍事教練に参加頻度が少ないと書いています 評判が非協調的であるという事で召集免除規定に反しています それで 召集免除は解除扱いに・・ そんな・・バカな・・ 体調がたまたま悪くてと弁解したがとにかく変更は無理といわれた しかし その担当者とは同級生で 顔見知り程度だったが そっと耳打ちしてくれた (お前の嫁さん 美人だからな 妬まれたんだろうよ) 立夫はソレを聞いてピーンと来た そか・あの係長が僕の妻に・・それならなんとかなりそうだ、 理由書さえ撤回できれば召集だって取り消しになる! 帰って妻に云うと  そんなこと! めちゃくちゃな話じゃない? だろ!くそ! あのスケベ係長め! ね~~~期限が有るのよ 4日以内に練兵所に出頭せよとあるし  それまでなんとかしないと手遅れよ・・あんたがいないと私は困ります 僕だって同じだ君の壺を置いてとても兵隊なんて・・ ナニをいうのよ・・壺、壺ってそれしか興味ないのですか! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー その晩 村はずれの 兵事係長の家に手土産持って訪れた なんだい?こんな晩に 自宅に押し掛けて来てもらっては困るじゃないか! すみません なんとか召集取り消しをと すがる思いで来ています お聞き届けを!妻以外なら何でも差し上げますので・・ あはは おい 露骨なワイロ提供じゃないかよ・・俺は 仮にも陸軍省からこの仕事を拝命している公僕だぜ  業務に誠実に 公平にやっとるんだ・・一旦決めたものを 変更はできんよ・・ 立夫は 必死だった 下手したら満州 朝鮮に飛ばされる 戦争は日増しに激化しているし 生きて帰れる保証が無い 係長さん・・あの・・良かったら 妻を・・ なにい・・ 係長が丹前の裾を直して真っ直ぐに僕の顔を見た 一度だけでしたら 妻を・・ 僕は声を絞り出すように言った そうか・・お前の妻を 味見させるというのだな  はい!背に腹は代えられないです あはは よおし・・わかった それほどの頼みなら聞かずばなるまい 明日の晩・・行きつけの○○茶屋まで妻を寄こすんだ 来ないと取り消しはせん・・わかったな! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 立夫は 首を縦に振るしかない 否応などない スケベ男に従うしか道は無いのだ・・ 小説等では体張って なんとしても 男の毒牙から妻を助けるところだけど・・ 妻を人身御供にする 約束まで してしまったのだ 立夫は言い聞かせた 妻を抱くといっても一度限りだ・・それで召集が 取り消しになり 妻が僕の元に帰ってくれたらそれでいい・・あの壺が見納めになるよりよっぽどマシと思った・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー そんなあ・・そんなこと決めてきたの!? 一発しろって 新婚の妻に よくまあそんなことを言えたもんね! 妻は呆れ返った・・ 僕は這いつくばって 頭を畳にこすりつけたが  妻の表情は冷め 立夫を見ていなかった
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