コーラ

1/4
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
息をするだけで汗ばむ季節、赤い自動販売機から排出されたコーラを持って彼氏は彼女の背後に忍び寄り、首筋に結露滴るコーラ缶を彼女のうなじに押し当てた。 「きゃあ!」 彼女は可愛い悲鳴をあげる。 彼氏は喉でくつくつと笑い、プンスカ起こる彼女を宥め、コーラを渡した。 彼女は「もうっ」と頰を膨らませながら、コーラ缶をシャカシャカ振り、彼氏目掛けてプルタブを開けた。 ぷしゅううううううう! コーラは彼氏に噴射! 「もうっ、私、敏感肌なんだから!」 「わっはっは悪い悪い。もうしないってば」 「うーん許す!好き!」 「俺も好き!」 彼氏と彼女はイチャイチャしながらその場を去っていく。 そんなバカップルを見つめる、一人の少年がいた。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!