花束の約束

19/20
前へ
/23ページ
次へ
“ 好きだ ” 耳に囁く甘い声。 カァー… と赤面するのを隠そうとする私の両手を掴んで頬にキス。 そんなことされたら…… 先生っ… 彼の手ごと、顔を埋めるようにして隠した。 「 憂己… 」 「 ……何?」 耳に直接喋らないでよ…… 鼓膜が、痺れちゃう。 「 憂己にキスしたい、今… 」 「 え、あの… でも…… 」 ここ、学校っ 「 憂己、奪わせて… この唇 」 先生っ…… 耳元から頬に、唇に、先生の唇が触れ重なる。 「 もっと、奪いたくなるから… 今日はここまでね 」 カアッとさらに過熱。 指が触れてくる…… 唇に触れてくる。 まだ、足りない。 もう一度…… 「 今にも溶けそうな顔… 見せるなよ 」 “ 欲しくなるから ” 囁きは、ひどく甘くて心音が耳に響いていた。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

40人が本棚に入れています
本棚に追加