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「大体、要人とうちの受け持ち、逆ちゃうか?」
事務所で文句を言うことり。
「俺は歳なの!お前の方が若いし、ほら、ローラーあるしな?」
お茶を飲みながら、要人はソファに座る。
「実働部隊、人数増えても動きに減りがない!」
ブーブ言うことりに新竹も苦笑する。
「まぁ、今回はことり大活躍!ね?」
「ことり!美希さんが朝ごはん奢ってくれるって!行かない?」
奥から、美希とめいが出て来た。
「行く!いくいく!!何を奢ってくれるの?」
「モーニング!下の喫茶店。」
「おう!いいねぇ。」
「お疲れ様!由人もどう?」
美希に誘われて、由人は胃を押さえた。
「いいです。朝早くに食べました。それにこれから行方不明者捜索に行きます。」
「はい!女性同士で行きましょうねぇ〜。」
楽しそうに、ことりはめいの背中を押した。
「どう?二人暮しは変わりなし?ことりはお母さんに連絡してるの?」
お姉さんみたいに美希は聞く。
「時々、電話があったり、したりしてますよ?」
「私もことりのお母さんと妹さんと話しました。強制的に…。
大阪弁て…移りますね?凄いんですよ。お母さんの迫力が。」
めいが話すとことりも笑った。
「それよりも高科ですよ!美希さん、あいつどうにかして下さいよ!」
「どうにか?無理でしょう?」
笑いながらコーヒーを飲む。
「うちのいない間に、めいに優しくして!取り入って!どうしようもない男ですよ!浮気性ですよ!間違いなく!!めいが不幸になります!」
めいも苦笑しながらそれを聞いた。
「こればっかりはね?本人次第。めいももう21でしょ?大人ですし?
どうなの?少しは好きになった?色々、手伝ってもらったし、助けてもらったし?いい人だとは思うけどね。お仕事が複雑ね?」
「受け皿として必要でしょ?真面目に建築関係の会社も経営してますし、クリーンですよ?まぁ、確かに…時々はなんか揉めてますけど…。」
「脈あり?」
「さぁ?私よりも美希さんが先でしょう?歳上なんだし…。
高科、どうですか?年は合いますよ?」
めいに言われて美希は咽せた。
「やめてよ…。そのうち紹介するわ。ちゃんといます!相手くらい!」
「うわ、言い切った。楽しみやなぁ…。イケメンかなぁ。」
「どうでしょう?」
三人の賑やかな笑い声が響いた。
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