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波紋
一生懸命、水をかいて
壁を蹴って
そのうち、周りの音が聞こえなくなって
水の膜につつまれて、まるで、世界にひとりきり
そんな瞬間が、私は大好きだった
はりつめた静寂も、
どんなに深くもぐっても、
恐くはなかった
私が、一番強く、輝いていた頃のみずみずしい記憶
思い出させてくれたのは
光をあててくれたのは
あなただから
私も、あなたのために願いましょう
深くしずんでしまったあなたの願いが
光を見失い、さまよう願いが
必ずや叶いますようにと
深い深いところから、強く強く、
だからどうか、泣かないで
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