悪役令嬢はパン屋を開店した

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7.母親とパン屋を営む 私は目が覚めて横を見ると母親が居ない事に気づいた。 家の中を探す事にしたのだった。 しかし、どこにも居ない。 あれ? 一体どこに行ったというのよ。 私は着替えて急いでお店に向かう事にしたのだった。 お店のとこに着くと母親はいない。 母親はどこに……。 せっかく母親と一緒にパン屋の経営ができると信じてたのに……。 どうしてどこにも居ないの……。 私は一旦、家に帰る事にするのだった。 家に着くと母親の姿は当然ない。 私は家の中に入ると母親がいるような気がしたけど、 母親はいなかった。 結局、母親と一緒にパン屋を経営するというのはできなくなった。 せっかく出会えたのにまたどこかに行ってしまったのね。 しょうがないので私はお店に向かう事にした。 お店に着いたら開店準備があるためしっかりと準備をする。 そろそろ営業のお時間ね。 パン屋の営業が始まるとお客さんがちらほら来ている。 それはとても嬉しかった。 しかし、ここには母親がいない。 母親と一緒にパン屋を経営したかった。 私はまた見捨てられたのだろうか。 その時。 「待たせたわ、一緒に頑張りましょう」 「今までどこに行っていたの?」 「ちょっとね、色々としていたの」 「そうだ、名前教えてよ、いいよね?」 母親は黙っている。 しばらくしてから母親はこう言った。 「お母さんと呼べばいいじゃない」 「恥ずかしいから名前で呼びたいの」 「あらっ、そうなのね、綾子よ」 「さん付で呼ぶのは変だから綾子って呼ぶね」 私は綾子と一緒にパン屋を経営するようになった。 「私の事は綾香と呼んでね」 「わかったわ」 「綾子は経営の経験があるの?」 「綾香、それは内緒ね」 綾子はクスクスと笑っている。 私も余計な詮索はしない事にしたのだった。 これからは母親である綾子と一緒にいれる事だけでも感謝しないといけないわね。 パン屋を頑張って経営していこうかな。 これからどんどん忙しくなる予感がした。 「綾子、一緒に頑張りましょう」 「そうね、綾香、頑張りましょうね」 二人は改めてパン屋を経営していく事を誓うのだった。
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