友情か愛か 前編

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それから、姉ちゃんは結局5000円ほど手芸店で使い、100均でも2000円ほど使った ほとんどレジンの材料で、その他は櫛とかネイルとかを買っていた 俺はあまり買わなかったから、カバンの中に荷物を入れたけど、姉ちゃんは横で袋をガサガサ言わせてる 「うし、大量大量。これでやっとストレス発散出来るわ」 「大量って…漁してきたの?」 「魚釣れるのって楽しいからね?」 姉ちゃんはほんとに多趣味で、ばあちゃんと釣りに行ったり、学校の友達とアニメとか、そのグッズで盛り上がったりしているみたい 海夜ちゃんとは、歌い手さん?の話で盛り上がったりしてるし まあ言わずもがな、遥輝とはBLで盛り上がってるし 俺といる時は手芸の事でワクワクしてるし 料理出来るから、そこの追求はとことんしてるし 進路もとっくに決まってるみたいだから、今の姉ちゃんはのびのびしてる 「あ、だめだ。眠たくなってきた。早く帰ろ」 「ん」 マイペースなのは変わりないけど …鼻がムズムズする 「っくしょん」 「んぁ、風邪?優翔、最近身体弱くなってきてない?」 「んー、そうかも」 「でもまぁ、もう冬だしねぇ」 「寒いから早く帰ろ」 りょー、と言って欠伸をした姉ちゃん 新しい彼氏とは別れたみたい しつこすぎてウザイって言ってたし でも、別に姉ちゃんはビッチではないよ 前に、彼氏より優翔が良いって言ってた 姉ちゃんはベタベタするのあまり好きじゃないし、付き合ってから中身を見るって言ってたし 姉ちゃんの趣味を知って離れる人は、姉ちゃんと一緒にいて欲しくないもん 「ねぇ、彼氏つくらないの?」 「んー…」 半分寝てる 何言ったか分かってないなこれ 「姉ちゃーん。起きてー。駅着いたよ」 「あー、おけおけ」 「姉ちゃん、それスマホ。定期じゃないよ」 「…間違えた」 寝ぼけてるし 歩きながら寝るって 姉ちゃん大丈夫かな …大丈夫じゃないな
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