夏と言えば? 後編

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「「!」」 「付き合う?付き合う?」 「おめでとうございます。ごちそうさまです」 「な、なんでここに来たの…」 「「萌えを感知した」」 いや、怖いよ パラソルの所から結構離れてると思うけど 朱雀君が、すっと俺から離れる 急に無くなっちゃった温もりに、少し残念な気分になる 「で?付き合う?」 「付き合うって?」 「え、まじか優翔。付き合うって知ってる?」 「それくらい知ってるよ」 「両思いじゃん?付き合う以外に何かする事ある?」 姉ちゃんの言葉に、朱雀君と2人で見つめ合う 朱雀君もピンと来ていなかったみたい 「…付き合お?」 「「ん"ん"っ」」 「あぁ。よろしく」 「「ん"ん"っ」」 横で奇声を発している2人は放っておいて 朱雀君と手を握って笑い合う うん 俺は朱雀君が好きだ 誰に何を言われても変わらない 朱雀君はもう誰にも渡さないから 「よっしゃー、帰んべ帰んべー」 「ごちでーす」 正気を取り戻した2人に続いて、手を繋いだまま歩き出す 姉ちゃん達も手を繋いでる たくさんの人に見られてる気がするけど、気にしない 朱雀君も気にしてないもん 楽しいな 「うし、着替えて買い物だっけ?」 「そーそー」 「そうだ、提案なんだけどさぁ」 パラソルのところに残してあったゴミを捨てて、脱衣所の方へ歩く 「優翔と朱雀君、何かお揃いの物買ったら?」 「お揃い?」 「そう。目立つのが嫌じゃなかったら、帽子とか、あとネックレスとか」 「ネックレスなら姉ちゃん作れるじゃん」 「あ、そっか。じゃあピアスは?」 「アクセサリーばっか出てくるし」 「ふふふ。いいのいいの」 何か企んでるような顔してる 遥輝は、さっぱり分からんって顔してるし 朱雀君に至っては何か考えてるし どうしてそんなにアクセサリーにこだわるのかな
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