夏と言えば? 後編

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「じゃあブレスレットは?」 朱雀君が俺に問いかける 「うん良いよ。どこで買う?」 「うふっ」 「姉ちゃんどうしたの」 「いや、お構いなくー」 そう言って遥輝を引っ張って先に言ってしまった ぽつんと残された俺達は、苦笑いしてからまた歩き出す 「どうせならもっと多くしよ」 「何を?」 「お揃い。…だめ?」 「いや、だめじゃない」 「良かった」 ふふーんと鼻歌を歌って脱衣所の中に一緒に入った ブレスレットやその他もろもろを買うために、いつも行くデパートより大きな所に来た 「あー、クーラー最高」 「アクセサリー類はこっちかなー」 「姉ちゃん、ここ来た事あるの?」 「無いよ?」 「無いの?」 「私の本能がこっちだと言ってる」 「野生児優春」 スパンと姉ちゃんが遥輝の肩を叩く 小さくいてっと言ったけど、遥輝は痛そうじゃなかった 姉ちゃんが言った方へ歩いていく 「ほら、発見」 「さすが野生児優春」 本当にあった 3分ほど歩いて、正面にあった 店頭に並んでいるものがキラキラ光ってる 「ばか遥輝め。お2人さん、どうぞご自由にご覧なさって下さいな」 「ん」 「はい」 姉ちゃんと遥輝も、手を繋いでフラフラっと入っていった 「これとかいいんじゃない?キラキラしてて」 「全部光ってるぞ」 「あ、そっか」 全部綺麗で迷う うーんうーんと唸っていると、朱雀君が1つ手に取った 2つずつセットのやつで、ネックレスとブレスレットが一緒になってる ―カップルさん用 パーツは全てご自分でお選びいただけます!シンプルなデザインなのでそのままでも! 表示値段+パーツのお値段になります 世界に一つだけのアクセサリーをお2人で作り上げましょう! お互いがお互いに作り合うというのもオススメです!― 表示値段は1000円 あれ、大分安いな そんな事ないか 「これは?」 「それいいね。よし、それにしよ」 「ん。レジんとこ持って行けばいいのか?」 「一応店員さんに聞こっか」 「そうだな」
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