夏と言えば? 後編

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「すみません」 「はーい」 「これにしたいんですけど」 「はい、パーツはどうされますか?」 「どうする?」 「つける」 「つけます」 「かしこまりました。ではこちらへどうぞ」 案内されて、机と椅子が並んでいる所についた 何組か他のカップルもいて、楽しそうに作っている 「こちらへどうぞ。パーツはこちらになります。完成致しましたら、パーツの箱ごと、あちらのレジの方へお願いします」 「「はい」」 「ではごゆっくりどうぞ」 ぺこりと礼をしてから戻っていった店員さん パーツの付け方の紙が机に貼ってある これを見て作るんだな 「俺は優翔のやつ作るわ」 「じゃあ俺は朱雀君のやつね」 「恭雅」 「ん?」 「朱雀君じゃなくて恭雅」 「…あ、呼び方…」 「今日から恭雅、な?」 「…分かった。き、恭雅」 「…うし」 満足そうに頭を撫でてから作りだした恭雅 顔が熱くなるのを感じながら俺も作り出した お互いをイメージして作ると決めたので、そんなに時間はかからなかった 「優翔、出来たか?」 「うん、出来た」 出来たアクセサリーを見せ合う すごい 恭雅が作ったやつカッコイイ カッコイイし綺麗 対して俺のは全然だ 「レジんとこ持って行くか」 「うん」 箱とアクセサリーを持ってレジの方へ向かって行く すぐに店員さんが来てくれてお会計してくれた 3500円だった 恭雅が、全部払うって言ってくれたけど、それは俺としても嫌だったからだめって言った でも2000円出してくれた 店員さんは、俺達のそんなやり取りを見ながらホワワンとしていた 袋に入れるかと聞かれたけど、直ぐにつけるから大丈夫ですと断った お店の外側に出て、アクセサリーをつけ合う 「優翔、手出して」 「はい」 「…おっけー。ちょっと屈んで」 「こう?」 「そうそう」 しゃら、と首に少し冷たい感触 「出来た」 「次は恭雅ね。手出して」 「ん」 「出来た。次ネックレスね」 フックを外して首に回す う、近い いや、今までも近かったと思うけど 「はい」 「さんきゅ」 「あ、写真撮ろ。写真」 「写真?」 「うん、記念日に。撮るよー。いえーい」
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