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敬子は
『純君それずる〜い。』
中瀬も一緒に
『社長が出席しなくてどうするのよ〜。』
結城は笑顔で
『そうだ、ここの店の社長は俺なんだよ。』
敬子は不満そうに
『そうよ、社長が出席しなきゃ。』
結城は
『これ社長命令で社員と事務員に出席させれば良いんだよな。』
中瀬も不満そうに
『敬子さん、こんな時に社長命令ってズルいよ〜。』
敬子は結城に
『純君、ズルいよ。社長が率先して参加しなきゃ。』
三人の会話を聞いてる佳奈枝は
『あのさ、三人とも私の会社の幹部会議に参加したくないの?って、遠回しに参加したくないって聞こえてくるんだけど。』
結城は事務所の入口付近で
『あのね、どんな意見を出すんだよ。レベルが違い過ぎる。』
佳奈枝は悲しい顔をしてうつむき
『そっか、結城君は私の依頼を聞いてくれないんだ………』
佳奈枝は泣き出してしまい、敬子は結城に軽蔑した目で
『普段 泣いたところなんか見た事ないのに、純君は佳奈枝を泣かせた〜。』
中瀬も軽蔑した目で
『社長ひど〜い………沖谷さん、可愛そう………』
結城は佳奈枝を泣かせた事と、敬子と中瀬が軽蔑した目で見てる事に焦って
『沖谷さん、ごめん………俺が大人気なかった。今回の件は喜んで参加されてもらうから許してくれないかな………?』
佳奈枝はハンカチを目に当てながら
『本当に………?』
結城は慌てながら焦りながら
『うん、本当だよ。だからもう泣かないでよ………』
佳奈枝はハンカチを目に当てながら
『仕事の依頼にしなきゃ駄目?』
結城は
『仕事の依頼じゃなくてプライベートで大丈夫だよ。』
佳奈枝はハンカチを目に当てながら
『言ったね、今仕事の依頼じゃなくプライベートで参加するって言ったね………』
佳奈枝は目にハンカチを当てながら笑って言うと、結城は
『だろうと思ったよ。だろうと思ったよ。嘘泣きだと思ったよ。』
佳奈枝は笑って
『結城君って本当に女の涙に弱いね〜。』
敬子は結城と佳奈枝の会話を聞いていて
『まさか佳奈枝が嘘泣きをやるなんて………』
中瀬も同じく結城と佳奈枝の会話を聞いていて
『沖谷さんってそんなキャラだったっけ?』
佳奈枝は笑って
『だって〜………』
プルルル、プルルル、プルルル………
その時 事務所の電話が鳴り敬子が受話器を取って、電話の周辺にあるシャープペンとメモ帳を用意し
『もしもし便利屋純一郎です………はい………はい………ありがとうございます。もちろん承ります。はい、よろしくお願い致します。はい、失礼致します。』
敬子は電話を切りメモ帳にメモをした内容を結城に渡して
『仕事の依頼が来たよ。』
敬子から仕事の依頼が書かれたメモ用紙を渡された結城は
『仕事の内容は………』
中瀬は結城の隣で結城が手にしているメモ用紙を眺め
『仕事の内容は………』
敬子はベビーベッドに居た華蓮を抱っこして笑顔で
『仕事の内容はね………』
『キャッキャッ………』
END
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