南雲と言う人物

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特急列車の中 特急わかしお号は勝浦駅を過ぎた頃、野間口は500の缶ビールを飲みながら柿ピーを片手に 『特急の中で飲む缶ビールは格別だな。』 結城はワンカップを飲み 『あのさ、いくら特急の中で飲む酒は格別って言っても………』 野間口は 『何言ってるんだよ。お前飲み足りてないんだろ。飲め飲め、ワンカップまだあるぞ。』 結城は 『飲むのは構わないけど、まだ勝浦駅を過ぎたばかりで500の缶ビール三本は飲み過ぎだろ………』 ※特急わかしお号の上り停車駅 安房鴨川駅→上総興津駅→勝浦駅→大原駅→上総一ノ宮駅→茂原駅→大網駅→蘇我駅→海浜幕張駅→東京駅 安房鴨川駅から勝浦駅までは約20分ぐらい。 ちなみに 特急わかしお号は外房線 特急さざなみ号は内房線 特急さざなみ号は館山駅から東京まで出ています。前は千倉駅から特急さざなみ号は出ていました。 野間口は三本目の500の缶ビールを飲み干して四本目の500の缶ビールを開けた。 『ビールはね俺の中の栄養ドリンクなんだよ。ぷは〜、美味いっっっ。』 結城は野間口の迫力にタジタジになりながら 『これだけ飲めば浅草で夕飯時に酒は飲めないだろ。』 野間口は四本目の500の缶ビールを飲みながら 『お前何を言ってるんだ、今飲んでるビールは間食と同じなんだ。この時間はこの時間、夕飯は夕飯で飲むぞ。』 結城は 『お前の飲みっぷり、こっちが気持ち悪くなってきた………』 野間口は 『お前、調子悪いのか?ワンカップあんまり飲んでないじゃん。今からそれじゃ大変だぞ。』 結城は 『お前が豪快過ぎだからだよ。』 ……………… 二人の乗った特急わかしお号は東京駅に到着し八重洲口からタクシーに乗り浅草に向かった。 タクシーの中 結城は 『そう言えばさ、二十歳過ぎの頃にお台場から水上バスで浅草来た事あったの覚えてるか?』 酔いどれの野間口は 『もちろん覚えてるさ。あの頃は色々好き勝手な事やってたよな。』 結城は 『若気の至りってやつかな。たしか浅草に来て仲見世見てから浅草寺に行ったよな。』 野間口は 『確かその後に意味なく歩いて両国国技館に行った記憶がある。』 結城は 『あの頃は何をやっても楽しかったし面白かったよな。』 野間口は 『あの頃に戻りたいか?』 結城は 『戻りたいと言うか、酒を飲み明かしながら語り合いながら、みんなであの頃に旅をしたい。』 野間口は 『旅をしたい………お前は詩人か。俺も酔っ払ってるけど、お前も酔っ払ってるな。』 結城は 『うん、酔っ払ってるかもな。』 野間口は 『飲み足りないんだろ。そんな時は飲むに限る。浅草行ったら飲むぞ。』 結城は 『って、酔っ払ってるなって話してて、飲み足りないから飲むに限るって………それ意味わかんねぇ。お前、今日は好きなだけ飲むのは構わないけど、明日は市役所に行ってから色々やる事あるんだから昼間から酒は駄目だからな!!』
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