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朝8時30分東武線、浅草駅から会津田島駅に向かう『特急きぬ』に乗車しスカイツリー駅を過ぎた辺りを特急は走っていた。ちなみに『特急けごん』は浅草駅から日光に向かう特急です。
野間口は
『あ〜………昨日は飲んだな。江戸前の天ぷらも美味かった。』
結城は
『あれだけ飲んで食って、体が何ともないって………お前の体の中を見てみたいよ。』
野間口は笑って
『何度も言うけどな、ビールはな俺の栄養ドリンクなんだって。』
結城は
『ったく、お前の飲みに付き合ってたら完全に寝不足になっちまった。お前は寝不足は大丈夫なの?』
野間口は
『昨日はたくさん栄養ドリンクをのんだから寝不足は無縁だ。』
結城は
『ビールが栄養ドリンク代わりって言ってるのはお前だけだ………』
野間口は
『お前は体がひ弱過ぎだ。俺の強靭な体を見習え。』
結城は
『それは絶対に無理………って、会津田島駅まで寝かせてくれ。』
野間口は東武線の時刻表を見て
『この鬼怒川温泉と鬼怒川公園ってあるけどここで降りて温泉入りたいな。』
結城は
『実は俺も行きたい。思ったより早く帰れたら寄るか。』
野間口は
『それじゃさっさと終わらせなきゃな。』
結城は野間口の持ってる時刻表を見て
『他にも多々見どころはあるんだよね。』
野間口は
『多々あるならどれか一つは寄りたいよな。』
結城は
『思ったより早く終わったらね。って、寝る………』
野間口は
『俺も寝るか………』
………………
《次は終点会津田島です。お降りの際はお忘れ物がない様にお願いします。本日はご乗車ありがとうございました。》
電車は会津荒海駅を過ぎた辺りを走っていた。
結城は網棚に乗せていた自分の荷物と野間口の荷物を降ろした。
『そろそろ到着するぞ。』
野間口は
『ついに福島県に到着したんだな。』
結城は
『会津高原尾瀬口駅から福島県に入ってるよ。』
野間口は
『鬼怒川温泉駅と鬼怒川公園駅の駅前は雰囲気は良さそうだったな。』
結城は
『雰囲気は最高だよ。鬼怒川温泉駅前に足湯があるよ。』
二人の乗った電車は11時過ぎ、定時通り会津田島駅に到着した。
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