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懺悔其の十五 シスターリアにほざかれたい!
みんなーオッハヨー! 初めましての人が多いかな? ワタシは江浦莉愛って言うの、リアちゃんって呼んでね。
今日はレナちゃんが風邪引いて寝てるからワタシが代理で懺悔室に行くよー。
さあ、皆のお悩みバンバン解決しちゃうよ! キャハ!
カーテンとか邪魔だなあ、こんなのがあるとリアちゃんの可愛いお顔が見えないよ、とっちゃおー。
さあて、さっそくワタシの迷える子羊が来たね。
おや? 男の人だね、恰好からして学生さんだね。
「すいません、相談に乗ってほしい事があるんですけど」
「はーい、リアちゃんの懺悔室にようこそー」
「あれ? 聞いてた人と違う人だ」
「レナちゃんは今日風邪でお休みなんだー」
「あ、そうでしたか。えっと相談事良いですか?」
「おっけーだよ」
さあ、リアちゃんがズバっと解決しちゃうよ。どんな悩みかな?
「実は学校に気になる娘がいまして、どうやってお近づきになればいいのか分からなくて、何かいい考えが無いかと相談に来ました」
「なっるほどー、そんなアナタにぴったりなのがコレだよ、はいどーぞ」
ワタシは学生さんのお悩み解決にワタシのかっわいいブロマイドをプレゼント!
「えっと、これは?」
「とっても可愛いリアちゃんブロマイドだよー、これ持って好きな子にアタックだよー。さーてこれでお悩み解決だね!」
「え? そうなんですか?」
「そうだよー、それじゃあまたリアに愛に来てねー。バイバーイ」
「あれ? え? どういう事なんですか?」
「ばいばーい」
「あっと、んー。まあいいか」
最初のお客さんが帰っていったねー、さあさあ、どんどんいくよー。
次は女性の人だね! わーお結構な美人のお姉さんが来たよー! ッチ、うぜぇな……
「さあ、お姉さん、リアの懺悔室にどんなようかな?」
お姉さんはポツポツと語りだしたよ、声がちいせぇんだよ、ったく。
「えっと、ですね。今週末にお見合いがありまして……私ごときじゃすぐに断られるんじゃないかと心配で心配で」
「ぁー、はいはい。ソッスネー。よーしそんなときはコレだよ!!」
優しいリアちゃんはお姉さんにもお守りとして割れたタマゴの殻をプレゼントー。
「え? タマゴの殻ですよね、コレ?」
「あぁ、そうだよ見てわかんねーのかよ売女」
おっと心の声が漏れちゃったぞー。テヘ、反省反省。
「タマゴの殻なんてどうしろというのでしょうか?」
「自分で考えるといいんだよー、キャハ」
タマゴの殻をもって考え出したお姉さんを隅っこに寄せて相談完了!
次はどんな人が来るかな?
おーっとそう言ってると次の人が来たよ。
今度はおじさんだね、なかなか渋めのナイスなミドルだよ。
「おや? 可愛らしいお嬢さんだ」
「やーん、本当の事ありがとー」
おじさんは少しビックリとした表情だね、ワタシの可愛さにビックリしたね。
「えーっと、それで私の懺悔を聴いてくれるかな?」
「ばーんと言っちゃって、ばーんと」
「ああ、それでは。私は会社の不正を知りながらずっとそれを見逃していました……神よどうかわたしを赦したまえ」
もーう、声まで渋いんだから!
「やーん、おじさまにはコレあげちゃよー! リアちゃんブロマイドサイン付き、これ持ってるとそんな罪、赦されちゃうから」
「え? そんなんでいいのかい?」
「いいのよーいいの、リアちゃん女神みたいなもんだから、キャハ」
「あー、えっと。そうかい? わかったよ有難う」
おじさまはトボトボとした歩みで帰っていったね、なんだか寂しい背中だったかな。
さあどんどんいくよー、次の人カモーン!
すると今度は小学生の男の子かな? ガキは嫌いだよ。
「悩み相談いいですか?」
「あー、一応仕事だからいいぞ話せ」
「えーっと、毎日宿題が多くて困っています」
「あ? 大人になったらそんな泣き言ってらんねぇんだぞ、諦めて宿題やれ」
「……量が多くて」
「頑張れ、よし帰れ」
「そんなぁ……」
おやー? ガキは何故か泣きながら走って懺悔室から出ていっちゃったぞ? せっかく相談に乗ってあげたのにね。
「ガキの相手は疲れるな……こっちとらもう……おっと、スマイルスマイル! さーて次は誰かな」
おやー? 何故かリナが入ってきたぞ。
「まーた、小学生泣かせているんだね君は。リアは容姿は良いのに子供と容姿の良い仔猫ちゃん達が本当に嫌いなんだね」
「おこちゃまの相手は疲れるもーん」
「はは、そうだねぇ。リアももう若く……っと失礼」
「お前なんか言いかけたか?」
「気のせいだろ」
リナのヤツも相変わらず見てくれだけは良いんだよねぇ、ワタシと違って中身が変態だからいいけどね。
「あ、そうだ。リア」
「なぁにー」
「そろそろ逃げた方がいいよ、懺悔室のクレームが来てるみたいだからね。そろそろシスターケイトが来る頃じゃないかな?」
「げ! マジか?」
リアちゃんアイドル計画の布教活動の良い場だと思ったのに、シスターケイトのお説教なんて御免だぞ。
仕方ない撤退準備だ。
「あーあ、リアタイムオーバーだったみたいだよ」
「あん?」
扉の開く音がキコエル……ワタシがトビラのホウヲミルト……ソコニハ……
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