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頭髪にポマードをべっとりと撫で付けた、細身のサラリーマン。
どこかで見た顔だなあ…あ!
先刻まで打ち合わせていた取引先じゃないか!
放おっておく訳にもいかずに店を飛び出した。
「ちょっと、何がどうしたんですか!?」
追いすがると、取引先は僕に気づき、
「き、君か。頼む、助けてくれ。あの男、おかしいんだ」
「一体どうしたって言うんですか」
話す間にも、ゆるゆると怪人物は近づいてくる。
口元には不敵な笑み。
「命を狙われてるんだ」
「へ?」
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