*12* 幕切れ

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唯織くんのこと、困らせたくない。 唯織くんが嫌いなメンヘラ女子みたいになってしまうから。 だから、それは私の胸に閉じ込めておくんだ。 「11ヶ月、僕のカノジョでいてくれてありがとう。さよなら」 唯織くんは一方的に言って、歩いて行った。 それは、私だって思ってるよ。 私のカレシでいてくれてありがとう――って。 唯織くんとの交際は、こうして幕を閉じた。 最高の夏休みになる――そう思っていた夏休みは、人生で一番最悪な夏休みになった。
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