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こんなことなら、いっそ、もう好きじゃないって、嫌いになったって――
そう言われた方がマシだった。
ぐぅぅ…。
お腹が、空腹を告げる。
私はベッドの上に起き上がった。
スマホの壁紙を見ると、もうとっくに昼時を過ぎていた。
「もう、こんな時間なんだ…」
ずっとベッドに潜って感傷に浸ってたから、時間が流れていることに気づかなかった。
大切だった人が、唯織くんが日常からいなくなっても、時間は流れていく。
日々は過ぎていく。
今が夏休みでよかった。
たっぷりと感傷に浸れるもんね。
スマホで、“失恋 忘れ方”で調べたら、ネットには“泣いて泣いて泣きまくれ”って書いてあったし、そういう時間が作れるのはありがたいかもしれない。
中学生の時の私に教えてあげたい。
高校生になったらカレシができて、毎日バラ色なんだろうなんて考えてた、甘っちょろい私に――。
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