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【04】
窓の外には星空が広がっている。
進夢は鬱屈した気持ちで眺めた。
まだトグル星には着かないらしい。
「進夢さま?どうかなさいましたか?」
「別に」
もう抵抗する気は失せていた。
騒ごうものならティルカが泣き出す。
もう二度と地球へは帰れない。
確かにぬるま湯の様な日常から
離れたいと思っていた。
しかし、
実はぬるま湯こそが心地良かったのだ。
“退屈は心の毒である”。
しかし、“薬は身の毒にもなり得る”。
そんな教訓も、広大な宇宙空間では
誰にも届かないのであった。
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