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「人の顔を覚えるのには、案外自信があったんだが。」
「そうね。あたしは印象薄いから…あ、レッドのベッド上げてくれる?」
医師を名乗った方の女がベッドの足元で何かをすると、頭の位置が上がってきて、ベッドがカウチのようになった
「…どんな魔法か知らないが便利な寝台だな」
ゆっくり気付かれないように手足をさする
自分の立ち位置がわからないのは不安だが、この女はクリムゾンである私とレッドである俺の両方を知っているらしい
「あと、なんか飲み物持ってきてくれる?」
「はい」
女が出て行くと、女…リリーは簡単な椅子の様なものを引き寄せて、ベッドの脇に腰掛けた
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