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それはなくした俺の切り札カードだった。カードの真ん中に誤ってつけたシミが証拠だ。だけどなんでこんなところに?俺は軽くパニクった。 「大丈夫ですか?」 オーナーが心配して声をかけてきた 「は、はい」 「そ、そうですか。では失礼します」 「ありがとうございます」 後ろ姿を見せて去るオーナーにお礼をいい。自室に戻った。 しかし俺の頭はまたこんがらがってた。 けど、恐らく今夜姉が出てきたら教えて貰えるはずだからその時に聞こう。今の俺じゃ冷静に考えられない。 だけど、姉はちゃんと教えてくれた。 体力?が回復したのか映像を頭に流した。それは旅館で一人姉ちゃんが慌てている。 ない、ないと言いながらバックや布団を探している。母さんがどうしたの?と聞くと、姉は俺から借りたお守りのカードがないと言った。 旅行中になくしちゃったのか……まさかそれが原因で気落ちして…… ブンブン 姉が首を振っている。違うようだ。 だけど結局見つからずに帰ることになり、その二ヶ月後…… ちなみにカードは姉が財布を出した際に旅館の展示品ケースと壁の隙間に入っていたみたいだ。そりゃ見つからないよ。 ……つまり俺のカードをなくしてしまったことと、返せなかったことが心残りだったのか。
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