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服装こそ通っていた学校の制服だったが、死んだあのときと変わらない姿をしていた。
「姉ちゃん!!」
夢とは言え、大好きな姉に会えたことが嬉しすぎて飛び付く勢いで駆け出した。
そして姉に抱きついた。この年になって姉に抱きつくなんて正気の沙汰じゃないが、そんなの気にならない。姉に会えた。それだけで十分だ。
姉は切ないとも悲しいとも言えない暗い顔をしていた。
まさか天国へ行けてないのか?供養が足りてないのか!?
だったら毎日仏壇に線香を上げて、もっともっと冥福を祈って
ペシン
「痛てー!!」
頬をプクーって膨らませて怒ってますアピールをしている。
「ごめんごめん」
正直可愛いが、姉を怒らせるとかなり面倒くさいからしっかり謝った。
すると"よろしい"と言いたげな感じで頷いた。
そして何かを思い出したように身振り手振りで何かを訴え始めた。決して怒ってるとか叱ってるとかそういう感じはしない。だけど必死に何かを訴えている。しかし姉は喋らない。いや、喋れないのかもしれない。とは言えこれじゃあ埒があかない
「姉ちゃん、何を言いたいの!?」
だが、そこで急に強い光がさして来て俺たちを引き離した。
「姉ちゃん!!」
そして気がつくと日が登っていた。
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