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それもそうだ。
三者面談だーやったーなんてよろこぶヤツはいない。
めんどくさいし、担任と親と自分だけが向かい合う空間は息苦しいったらありゃしない。
そりゃあ、“ 彼氏のお嫁さん ” がふざけたように見えるわけだ。
「匤也の、見せてよ」
「無理。進路のこと考えるだけで頭が痛え」
「それ、バカが言うセリフ第1位なんだって」
「喧嘩なら言い値で買うけど?」
ただ指摘してあげただけなのに、半ば本気に見える声色で笑った匤也に表情が引き攣る。
やだなぁ、ジョーダンに決まってるじゃん。
私が普段はおとなしいけどじつは喧嘩で相手を負かす合気道師範レベルの超強いヒロインに見える?
そんなスゴ技できるの希少で、普通の女子高生がサラッと出来ちゃうことじゃないっての。
つまり喧嘩はやめようってことだ。
「なんで隠すのよ? 私と匤也の仲じゃん、かくしごとはナシにしよ」
「何がおまえと俺の仲だよ。そんなルール撤廃しろ」
「えー、私と匤也のカンケイのこと聞いちゃう? そりゃあもう言葉で言い表せないほど、なんていうか、壮大?なかんじだよね」
「だれも聞いてねーよ」
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