414人が本棚に入れています
本棚に追加
その言葉が、決め手だった。
「そうだな……じゃあ、お言葉に甘えるかな」
達実はそう言うと、ニコリと邪気の無い笑顔を浮かべた。
「友達の所に泊まるなんて、Elementary School以来だ。あの時は、プールで皆素っ裸になって泳いだりして楽しかったな。ハハ、今はさすがにそんな真似はダメだろうな」
「Oh! プールはないけど、日本のホテルらしくロテンブロというのがあるらしいぞ。是非一緒に体験しよう」
「アメリカ人の君が、熱い風呂になんか入れるのか? 」
達実の疑問に、アレンは少々お道化てみせる。
「君が一緒なら、私も耐えてみせるよ」
「おー、言ったなぁ? それじゃあ、ギリまで熱い湯にしてやろう」
「お手柔らかに頼むよ――――色々、お互いにね」
達実に笑顔を返しながら――――少しだけ、アレンは口角をひくりと歪めたのだった。
最初のコメントを投稿しよう!